2010年4月アーカイブ

 

さて、前回まででDELL Dimension9200をベースにした録画鯖の構築が終わったわけだが、まだ遣らなければないことがいくつかある。今回はそのうちの一つ、配信である。

 

録ったら観る・・よね?

 

録画して、そのまま、、、という人はいないと思う。取ったからにはテレビないしはPCモニタで録画番組を鑑賞するのが普通だ。筆者宅の場合はPS3があり、リビングルームにある43インチのプラズマテレビと合わせて大画面で鑑賞するスタイルを取りたい。

 

録画サーバ上にtsファイルを溜めているため、これをテレビに流せれば目的は達成できるのだが、やはりPS3をDLNAクライアントを使用するのがベストだろう。ではDLNAサーバは、WMP12でもよいのだが、PS3と親和性が高い、PS3 Media Serverを使用することとした。

 

さて、まずはPS3 Media Serverのおさらいをしてみよう。説明書きは英語だが適当に訳す。

 

PS3 Mesia ServerはDLNAに対応したPS3専用のUpnpメディアサーバーで、Javaで書かれています。いろいろな種類のメディアファイルを配信・トランスコーディングすることを目的としています。

・コーデックパックなどは不要。アプリケーションのフォルダ構成など面倒な作業は無し。すべてのフォルダはPS3から参照可能で、自動リフレッシュされる。

・リアルタイムのトランスコーディングをサポート: MKV/FLV/OGM/AVI, 他
・DTS / DTS-HD core を直接配信可能

・Remux H264/MPEG2ビデオとAC3/DTS/LPCMのオーディオトラックとのRemuxはtsMuxerでリアルタイムに処理可能。(H264がPS3/Level4.1対応であること)

・トランスコード時もフルシーク可能

・DVD ISOイメージ、VIDEO_TSを配信可能

・OGG/FLAC/MPC/APEオーディオのトランスコード機能
・サムネール作成機能
・仮想フォルダ構成により、音声・字幕設定をPS3上で選択可能
・MP3/JPG/PNG/GIF/TIFFや、AVI, MP4, TS, M2TS, MPEGを配信可能
・Canon / Nikon, 他におけるRAWサムネールに対応

・ZIP/RARファイルはフォルダとして参照可能
・FlickrやPicasawebなど画像ベースのフィードも可能
・Internet TV / Web Radio support with VLC, MEncoder or MPlayer
・Podcastsのフィードをサポート
・Xbox360でも一部動作可能
・FLAC 96kHz/24bits/5.1のサポート
・(Windowsのみ)DVR-MS remuxとAviSynthトランスコード支援が可能

 

とまぁいろいろな機能があり、tsのほかにもDivXなどのファイルも大量にある筆者宅にはちょうどよい。

 

ダウンロードする。筆者の場合の最新のバージョンは1.10.51だった。現時点で開発版がアップされており、処理の高速化が見込まれている。

インストールはウィザード形式なので何も問題が無い。

 

さて、起動する。

pms1.JPG

アイコンがでかい。そんなに主張しなくても、、と思うのだが。

PS3を検索中、とある。同一ネットワーク上にあるPS3を検索していると思われる。もちろんこのとき筆者のPS3は軌道済だ。

 

pms2.JPG

あら?見つからなかったそうで。となると設定を見直したほうがよいということになるかな。

しかしでかいアイコンだ。

 

まずPS3を見つけるために設定する項目は3つ。

 

・使用するネットワークデバイス

これはどのネットワークインターフェースを使用してPS3を探しに行くか、という設定で、PCルーターにしているとかでNICが2枚刺さっていたり、ソフトNIC系のアプリが入っているようだとここは明示したほうがよいだろう。

 

・サーバーのIP

これはPS3のIPアドレスを指定する。IPアドレス指定で直接見に行くというわけだ。

 

・サーバーのポート

TCP5000を標準で、ファイアウオールの設定を解除しなければならない場合もあるだろう。

筆者の場合はファイアウオールの設定にてポートに穴を開けたにもかかわらずつながらないため、6001としたところ無事動いた。

pms3.JPG

というわけでこれで設定は終わり。

 

PS3のXMBを見てみると、ビデオ・ミュージック、画像の場所にPS3 Media Serverという項目が出ているはずだ。フォルダを自由にブラウズできるので、ビデオファイルが置いてある場所まで行き、再生する。

SD解像度の動画でもPS3のアプコンが効いていてマルである。

 

嫁に使い方を教えたが「CMカットされてないよ」などというたわ言をいいながら色々自由に見ている。嫁にとっても使いやすいようだ。

 

これでリビングで見れるようになった。サーバとクライアントが整備されて、ようやく本来の目的を果たした感がある。サーバは1年中立ち上げっぱなしのつもりだが、その状態でPS3を立ち上げてもすぐにはXMBにPS3MediaServerは見えてこないのがタマニキズだ。暫くたてば出てくるのだが、これも字バージョンのPS3MediaServerでは改善するのだろうか。

 

 

 

前回までの記事で、ユーザー操作による、狙ったチャンネルの視聴・録画できる環境がそろった。だが、録画サーバとしては機能がもうひとつ足らない。今回は、録画マネージャ TVRockをインストールし、セットアップしていく。他のマシンから番組表を参照しての録画予約・停止や、キーワード登録による自動予約登録などができるようになるのである。

 

6.TVRockのインストール、動作確認


TVRockは予約録画を行うにあたり、キャプチャ1台・チューナー8台・ビデオレコーダー4台のデバイスをコントロールする機能を持つ録画マネージャである。上記の最大デバイスの範疇であれば、他のPCに搭載したデバイスもコントロール(連携録画機能)が可能である。現時点でハイビジョン映像の予約録画機能を持つアプリケーション、家電も含めて最多機能と言える。PCのセットアップ知識があるならば下手な家電を買うよりずっと安上がりで多機能であると断言できるのだ。

 

まずは録画マネージャ TVRockの最新版をダウンロードする。

以下からTVRockをダウンロード
TVRockなページ

投稿時の最新版は0.9t8aである。

 


TVRockからTVTestを操作するためのドライバをダウンロードする。

以下からTvRockOnTVTest(チャンネル切替修正版4)をダウンロード

PT1関係ファイル置き場

投稿時の最新版はチャンネル切替修正版4である。(周波数変換パススルー方式の場合、上記のファイルを使う)

 

TVRockの圧縮ファイルを展開し、c:\RecordingServerProject下に展開する。
また、TvRockOnTVTestをTVTestフォルダ下にあるPluginフォルダに展開する。

 

DTune.batによるセットアップ方法は他のサイトに任せるとして、このブログでは、DTune.batを実行後に、TVRockのタスクトレイアイコン(通知領域のアイコン)を右クリック→設定をクリック、により出てくる設定ダイアログから設定を見直すための方法を載せる。

 

細かい動きの設定項目は別にして、このアプリケーションで一番大事なのは、

1.TVTest、RecTestが正しく呼び出されること(狙ったチャンネルが、視聴・録画できること)
2.番組表を取ってくること
3.番組予約がきちんと取り扱われること

である。理由については


1.実際の録画が行われる外部アプリケーションが正しく動作しないと録画マシンとしての体をなさない。
2.今回は番組表から予約録画を行う想定であり、キーワードなども番組表が取れないと無意味である。
3.チューナ振り分けや同期機能など、同時刻に複数の予約がバッティングした際に他チューナへ予約録画情報を振り分けられないと録画できない

ということになる。これらが機能しないと録画鯖の最低限の要件を満たさないのである。このために、TVRockでは特にチューナータブの設定が正しく行われることが肝要である。

 

さて、チューナータブを見ると、さらにチューナー1~チューナー8までのタブに分かれている。この中から最初の4つのタブであるチューナー1~チューナー4を使用してPT2のチューナーの設定を行うことになる。

 

「チューナーアプリケーション」

DTV TargetとはTVRockとTVTest、RecTestとの内部やり取りで使用される専用デバイスIDのようなものだ。A~Hまで使用できる。4チューナ設定するため、A~Hのどれか4つを選ぶことになる。衛星放送の方が先がいい、という人はAから順にS0、S1、T0、T1と割り当ててもよいし、チューナ別に管理したい、という人はAから順にS0、T0、S1、T1でもかまわない。完全に好みである。(ちなみにSはSatelliteのS、Tは地上のT・・だろうか。)

今回は地デジ、衛星の順番で、
A→地デジ(T0)
B→地デジ(T1)
C→衛星(S0)
D→衛星(S1)
と設定することとする。

 

「受信放送波」には、設定中のチューナがどの放送波に対応しているかをあらわす。地デジチューナの場合は地上波、衛星チューナの場合は、BSとCSにチェックを入れる。

 

「連携録画(予約振り分け)」は、同放送波内、同時刻で番組予約が被った際に、振り分けを行うチューナを明示する。当然放送波が同じ設定になっているチューナを指定しなければならない。

 

「TvRock DTV Target」では、地デジの場合、チャンネル設定を変更する必要がある。TVTestフォルダの中にあるBonDriver_PT_T0.ch2を開き、チャンネルに13を足したもので打ちかえる。サービスはそのまま変更せずに残す。

ch2.jpg

赤い下線を引いたところがチャンネルだ。これにそれぞれ13を足して、TvRockの設定を行うと以下のようになる。

 

ch+13.jpg

この設定を、地デジチューナの設定をしたチューナー1、チューナー2に対してそれぞれ行う。

衛星チューナは気にしなくてもよい。

 

筆者の場合、ここまで設定を行った時点で番組の情報が取れ始めたので数時間放置した。

 

チューナー数が4つもあるのでタブを行ったり来たりすると頭がごちゃごちゃになりがちだ。

・チューナー1タブではT0の地デジアンテナをターゲットAで、振り分けは同じ地デジのチューナー2、地デジなのでチャンネル値を変更

・チューナー2タブではT1の地デジアンテナをターゲットBで、振り分けは同じ地デジのチューナー1、地デジなのでチャンネル値を変更

・チューナー3タブではS0の地デジアンテナをターゲットCで、振り分けは同じ衛星のチューナー4

・チューナー4タブではS1の地デジアンテナをターゲットDで、振り分けは同じ衛星のチューナー3

の様に整理しながら設定していけば問題なくいけるはずだ。

 

設定が終わったなら、Rockバーを表示し、バー右側のチューナー1~4と表示されている部分をダブルクリックする。チューナー1~2をダブルクリックするとTvTestが開き、地デジ放送が一発で表示されるだろうか?また、チューナー3~4の場合は衛星放送が一発で表示されるだろうか?ここで何らかの操作を行わなければ視聴できないのであれば、実際の録画も失敗すると思われる。先ほどのチューナータブの中にある、視聴・録画プログラム設定のテストボタンを使い、コマンドラインの設定を完全にする。

 

http://localhost:8969/nobody/ をブラウザで開くと番組表が表示される。複数マシンを持っている場合や、iPhone/iPod Touchなどからは、http://サーバのIPアドレス:8969/nobody/で同様に番組表にアクセスできる。ここからログの確認も含め、ほとんどのTvRockの機能にアクセスできる。筆者は昼休みの時間を利用して、iPhoneで番組表を見たり、本日の予約する番組の確認、すでに録画済みだが、再放送の録画が入っている番組の予約キャンセルなどを行っており、非常に便利である(外部からアクセスする場合は最低でもBasic認証は行った方がよい)。妻も働いているが、同様に昼休みを利用して映画および世界遺産系の番組予約に余念が無い。

 

さて、TvRockが稼動し、いよいよ録画サーバとしての最低限の機能が出来上がったことになる。番組表を見ながら予約ボタンを押していくだけで予約ができるのは本当に楽である。VHSビデオデッキの時間録画予約だけの機能を使っていた時代に比べるととてつもない進化だ。現在筆者の環境では自動検索予約リストは50件を越え、1週間の予約番組数も200を越えている。ハードディスクの容量が元間はこのまま放っておいても、問題なく録画される。ビデオデッキをちまちま予約していた頃には考えられなかった。

 

次回はPS3へのストリーミングを行うべく、PS3 Media Serverのセットアップを行う。

 

最後に、筆者のチューナー設定を載せておく。

1枚チューナー1.jpg

1枚チューナー2.jpg

1枚チューナー3.jpg  

1枚チューナー4.jpg

 

 

今回はTVTestの設定を行い、実際の視聴が出来るまでの手順を記載する。

 

 

5.TVTest、RecTestのインストール、動作確認(つづき)

 

ではTVTestを起動する。ドライバの設定、およびチャンネルスキャンが完了しないと、画面には番組は表示されない。

まずはTVTestウィンドウの下部にあるバーの一番左をクリックする。メニューが表示され、前回作成したドライバがすべてあるかどうか確認する。以下の4つが選択可能になっているはずだ。

BonDriver_PT_S0.DLL

BonDriver_PT_S1.DLL

BonDriver_PT_T0.DLL

BonDriver_PT_T1.DLL

加えてBonDriver_UDP.DLLというのがあるが使用しない。

TvTest00.jpg 

リストの中からBonDriver_S0.DLLをクリック(上記イメージではT0が選択されているが、S0を選択)する。再度同じメニューを開くとS0が選択されているはずだ。

この状態でTVTestの映像表示部分を右クリックし、設定をクリックする(または左側のアイコンが並んでいるところよりレンチのアイコンをクリックする)。

TvTest0A.jpg

 

1. 設定ダイアログの左側から「一般」を選択する(選択されているはず)。

 1-a.デコーダに「Microsoft DTV-DVD Video Decoder」を選択する

 1-b. レンダラに「EVR」を選択する

 1-c. カードリーダに「スマートカードリーダ」を選択する

 

2. 設定ダイアログの左側から「ドライバ別設定」を選択する。ダイアログ右側のの「ドライバ」のドロップダウンリストに、先ほど選択したS0のドライバが表示されているはずだ。設定は変更せず、前回作成したドライバがすべてあるかどうか確認する。

 

3. チャンネルスキャンを行う
設定ダイアログ左側から「チャンネルスキャン」を選択する。

 3-a.「対象チューニング空間」というドロップダウンがあるので、リストの中から「BS」を選択する(選択されているはず)

 3-b.「サービスを検索する」チェックボックスにチェックを入れる。

 3-c.「スキャン開始」ボタンを押す

 

暫く時間がかかるが、チャンネルのスキャンが行われ、BSのチャンネル一覧のリストが表示されているはずだ。同様に「対象チューニング空間」から「CS110」を選択し、同じ要領でチャンネルをスキャンする。

 

設定ダイアログのOKボタンを押し、設定を確定する。

この状態で映像が映るはずだ。映らない場合はTVTestの下部のバーの一番左をクリックし、メニューからBS、CS110の中のチャンネルをクリックすることで、その番組が表示される。

一度TVTestを閉じて、再度起動する。起動するだけで、閉じる直前の番組が表示されるはずだ。

 

再度下部バーをクリックし、今度はS1をクリックする。上記2、3のステップを再度行い、同様に起動するだけで閉じる直前の状態になるのを確認する。これでBS/CSについての設定が完了する。

 

次に地デジのほうの設定を行う。

 

TVTest下部のバー左側をクリックし、BonDriver_PT_T0.DLLをクリックする。

上記2を行う。

上記3-aを行う際にリストの中から「地デジ(CATV)」を選択する。3-b、3-cは同様に実施する。地デジ(UHF)や地デジ(VHF)では何も受信されないので、放っておく。

同様にT1に対しても同じ事を行う。

 

これですべてのチューナに対してのチャンネル設定が終わったことになる。TVTestのフォルダを覗くと上記で設定したドライバと同名のファイルで、拡張子がch2となっているものがそれぞれ存在するはずだ。

 

再度起動し、動作確認を行う。
TVTestの一番下、左側のチューニング空間から、BonDriver_PT_S0、S1、T0、T1のどれを選んでも一発で「BS」「CS」または「地デジ(CATV)」が選択され、なんらかのチャンネルが視聴できるはずだ。「地デジ(UHF)」になっていて、「地デジ(CATV)」に手動で切り替えないと視聴できない、ということは無いか。またはチャンネルを選択しないと視聴できないということは無いかを確認する。

 

うまくいかない場合は、再度設定ダイアログの左側にある「ログ」で表示されるメッセージを見ると、うまくいかない理由が見えてくるはずだ。

・BonDriverが読み込まれているか

・カードリーダがオープンされているか

・チューナが開かれているか

・チャンネル設定が読み込まれているか

・BonDriverにチャンネル変更を要求しているか

 

起動一発で視聴が可能になるように設定するようになるまで設定をいじる。

この記事の最後に筆者の設定を参考に(筆者の備忘としても)載せておく。

 

RecTest00.JPG

次はRecTestである。RecTestは録画用のアプリケーションであり、TVTestから映像表示部を取り除いたようなインターフェースである。

TVTestのチャンネル設定が使われるため、TVTestが正しく設定されていればRecTestでの受信(映像は見えないが)も行えるはずだ。RecTestのバーにxxxx dB / xx.xx Mbpsの表示があるので、その数値が動いていればOKだ。

RecTestのバーを右クリックし、設定をクリックすることで設定ダイアログを表示させる。

ダイアログ左側から「録画」を選択し、「現在のサービスのみ保存する」をチェックしておく。

 

ここまで終わればTVTestと同様、RecTestを一旦終了させ、再度起動し、動作確認を行う。


RecTestの一番下、左側のチューニング空間から、BonDriver_PT_S0、S1、T0、T1のどれを選んでも一発で「BS」「CS」または「地デジ(CATV)」が選択され、受信できているか。(Bに可変だが数値が表示され、E数値のみが上がるようなことがないか)「地デジ(UHF)」になっていて、「地デジ(CATV)」にわざわざ切り替えないと受信できない、ということは無いか。

 

次に実際に録画してみる。バーのチャンネル表示の右側「■<録画>」をクリックすると録画される。ファイルを確認し、狙ったチャンネルが録画できているか確認する。衛星の場合はNHK BS2を録っているつもりでもBS1が録画されてはいないか?

 

ここまで確認できれば設定は終わりである。これで自分が狙ったチャンネルを視聴、又は録画出来るようになった。

 

次回以降セットアップしていくTVRockは録画マネージャであり、視聴・録画の機能を持っていない。TVRockからTVTest、RecTestをチャンネル情報を渡しつつ起動するため、TVTest、RecTestのセットアップがきちんと終わっていないと、録画予約しても録画済のはずのファイルサイズが0だったり、違うチャンネルが録画されていたりと、録画失敗に悩むことになる。というか筆者は悩んだのである。

 

次は録画の自動化、録画マネージャTVRockをセットアップし、自動録画サーバとしての機能を持たせる。

 

 


以下に筆者の設定を載せる

 

TVTestの設定

 

TVTest01.JPG

TVTest02.JPG

TVTest03.JPG

TVTest04.JPG

TVTest05.JPG

TVTest06.JPG

TVTest07.JPG

TVTest09.JPG

TVTest10.JPG

TVTest11.JPG

TVTest12.JPG

TVTest13.JPG

TVTest14.JPG

TVTest15.JPG

TVTest16.JPG

TVTest17.JPG

TVTest18.JPG

TVTest19.JPG

TVTest20.JPG

TVTest21.JPG

 

RecTestの設定

 

RecTest01.JPG

RecTest02.JPG

RecTest03.JPG

RecTest04.JPG

RecTest05.JPG

RecTest06.JPG

  RecTest07.JPG  

  以上

 

前回まででハードウェアのセットアップが完了した。今回は視聴用のアプリケーションをインストールする。


なお前回も記述したが、筆者宅は難視聴地域であり、ケーブルテレビ局から周波数変換パススルー方式にて地デジ電波を受信している。また、BS/CSに関してはマンションの屋上に受信アンテナがあり、上記地デジ信号と混合し、各住戸へ配信している。(はず。)

 

まずMicrosoft Visual C++ 2005 再領布パッケージのセットアップである。
今回使用するアプリケーションの実行そのものに必要なもので、Microsoftが提供している。最初にインストールしておく。

以下からvcredist_x86.exeダウンロードし、インストールする。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=200b2fd9-ae1a-4a14-984d-389c36f85647

 

なお、筆者の場合はインストール後にWindowsUpdateにて再領布パッケージのセキュリティの更新があり、インストールを行った。

 

5.TVTest、RecTestのインストール、動作確認

 

視聴用アプリケーションとしては前述のTVTestを使用する。最終的には録画マネージャのTVRockからTVTestはコントロールされるが、TVTest単体で全チューナ、全チャンネルが視聴できるようにセットアップする必要がある。

アプリケーションの実行ファイルを置くフォルダは、c:\ProgramFiles下ではなく、C:\RecordingServerProject\というフォルダを作ってその下に置くこととする。
Windows7のユーザー権限機能によってProgramFilesのフォルダをブラウズしたりファイルを設置したりという作業に影響を与えないためである。必ず影響がでる、というわけではない。他のサイトを見ているとProgramFilesにインストールして全く問題が出ていない人も存在するし、おそらくこの環境でもなんら影響は出ないと考えるが、最近の複雑化したOSでは何が問題になるか分からない(わけの解らないものは触らない)ため、インストールウィザードを使用しない(大抵zipファイルで提供されている)アプリケーションは別フォルダを切ることにしている。

 

最新版のTVTestをダウンロードし(筆者の環境構築時点では0.6.9)、フォルダに配備する。配備したフォルダはC:\RecordingServerProject\TVTestとなる。

この時点でフォルダ内のTVTest.exeを実行しても何も視聴できない。TVTestからPT2をコントロールするためのドライバが足らないのだ。

このTVTestからPT2をコントロールするためのドライバ、BonDriver(凡ドライバ)のセットアップを行う。BonDriverとはそもそもフリーオ(通称:不利男)という地デジ・BS/CSチューナ(黒・白あるが深くは触れない)をアプリケーションからコントロールするためドライバなのだが、このフリーオというチューナーを正面から見た形が漢字の「凡」に見えたためその名がついたという噂である。このBonDriverを使用するアプリケーションが多く作られ、公開されている。その後PT2の先祖であるPT1が発売された際、それらの多くの既存アプリケーションからPT1を使用するためのPT1用BonDriverが開発された、という経緯がある。PT1/PT2はデスクトップPCの拡張カード形式を取っているため、どう見ても「凡」には見えないのだが、このような経緯があるためBonの名前が残っているのである(と推測する)。その後PT1が生産終了となり、PT2が発売されたが継続してPT2用のBonDriverが公開されている。(そういえばPT2の生産終了の話が出ているが、PT3はあるのだろうか?触っている限りPT2の完成度は高く、チューナの小型化及び6チューナ、8チューナを1カードに載せる、またはPCIeカードにする位しか思いつかないが。そういえばPT2の互換カード?の様なうわさも先日出たが、、、)

余談はこのくらいにしてPT2用のBonDriverをダウンロードしよう。
以下からup0272.zip   BonDriver_PT-ST(人柱版2) をダウンロードする。

http://2sen.dip.jp/cgi-bin/pt1up/upload.cgi

 

BonDriverはインストールウィザードもセットアップファイルが存在しない。これはTVTestフォルダ(C:\RecordingServerProject\TVTest)直下に置くことで(オプションで他フォルダも指定可能だが)動作する。

zipファイルを展開すると以下の3ファイルがある。
BonDriver_PT_S.DLL 衛星(BS/CS用)ドライバ
BonDriver_PT_T.DLL 地デジ用ドライバ
BonDriver_PT_ST.INI  チューナ動作設定用ファイル

 

PT2は、衛星用チューナと地デジ用チューナがあるため、それぞれのコントロール用のドライバが存在する。この3つのファイルをTVTestフォルダ(C:\RecordingServerProject\TVTest)直下に置く。

BonDriver_PT_ST.INIをメモ帳などで開く。ここでPT2のチューナの動作を設定する。筆者の環境はCATVの周波数変換パススルー方式のため設定を以下のようにする。

----------

[SET]
;0で使用しない、1で使用する
;UHF
UseUHF=0
;CATV
UseCATV=1
;VHF
UseVHF=0
;BS
UseBS=1
;CS
UseCS=1
;LNB電源
UseLNB=0
;DMA転送バッファサイズ(約8MB × 設定値)
DMABuff=8

----------

UseUHF、UseVHFを0にして、残りは1にする。明示的にCATVを使用することを指定する。また、LNB電源については、アンテナ線を壁から取っているので必要ない。次にBonDriverを増殖させる。PT2は衛星チューナ2系統、地デジチューナ2系統あり、同時に4チューナの信号を処理できる。以下のように、それぞれのチューナに一つドライバを用意することとする。

zipファイルの中のDLLファイルをコピーおよびリネームを行い、ドライバファイルを以下の4つ用意する。

BonDriver_PT_S.DLL 衛星(BS/CS用)ドライバ
⇒BonDriver_PT_S0.DLL
⇒BonDriver_PT_S1.DLL

BonDriver_PT_T.DLL 地デジ用ドライバ
⇒BonDriver_PT_T0.DLL
⇒BonDriver_PT_T1.DLL

上記のように分けなくてもTVTestの動作は可能だが、分けることにより、問題が出た際に切り分けを容易になるいうことと、今後新ドライバが出た際に、既存のT0は残してT1だけを新ドライバで運用したりということが出来る。

 

これでTVTestのソフトウェアの配備は完了となる。
次回はTVTestを動作させ、視聴できるまでの設定を行う。

 

前回はDell Dimension9200のHDD換装、及びWindows7 32bit DSP版のインストールまでを行った。今回はカードリーダおよびPT2のインストールを行う。

 

 

手順3.スマートカードリーダをセットアップ

 

ご存知のとおり、地デジ、BS/CSの視聴を行うにはB-CASカードが必要だ。当然、PT2を使用した場合も同様である。現在発売されているチューナカードやキャプチャカードには大抵B-CASカードを差し込むためのスロットと、B-CASカードが同梱されている。が、PT2にはそれが無い。このため別途B-CASカードと、その読み込み用のリーダが必要となる。筆者の手元にはクレジットカード大の赤いB-CASカードがあるため(最近はSIMカードのような小さいB-CASカードもある)、これに対応したNTT-Communication製のICカードリーダライタ「SCR3310-NTTCom」を用意した。これをまずセットアップする。

WS000005.JPGセットアップは容易だ。USB接続のため、空いているUSBポートに挿す。Windows7によるドライバの検索、インストールが行われ、ものの10秒程度で使用可能となった。このため付属CDからのドライバインストールを行っていない。

 

bcas.jpgちなみにNTT-Com製のスマートカードリーダの場合、カードとの端子接点は上部側となるため、B-CASカードは裏返し、端子を上にした状態で差し込む。差し込むとLEDが点滅し、カードの認識が終われば点灯する。

以上でスマートカードリーダのセットアップが完了した。

 

 

手順4.PT2セットアップ

 

いよいよPT2の装着を行う。 pt2install.jpgこのDell Dimension 9200のケースの場合は、拡張カードを装着するのにドライバは不要だ。全拡張スロットに挿し込まれたカードを動かないように押さえるパーツがあり、プラスティックのつまみを内側に挟み込むとこのパーツ全体が可動となり、ヒンジによりケース後ろ側に倒れる仕組みになっている。これにより全拡張カードへのアクセスが可能になる。

余談だが、自作マシンを組んでいる際(大昔、486の時代)、拡張カードを固定させるネジをマザーボード上に落としてどこかをショートさせ、臭~い匂いと共にマザーボードを昇天させたことがある。その後ケース内部をいじるときは、必ず電源ケーブルを抜いて作業を行うクセがついた。
Wake on Lanや、タイマー起動のためによりマザーボードが通電しているので、注意されたし。マザーボード上に小型LEDがあり、通電している場合は点灯し、通電していることがわかるマザーボードも多い。

コンデンサ妊娠などの経年劣化理由よりは人的理由により故障する率の方がが高いと思うのは筆者だけではないであろう。基本的に筆者は不器用というつっこみは無用である。

 

さて、Dell Dimension 9200マザーボードにはPCIスロットは3本あり、すでに1本にはIEEE1394カードが装着されている。残りの2本の内 1本のカバーを外し、PT2を装着する。PT2のPCI端子がマザーボードのスロット内に奥まで挿し込まれたことを確認して、上記固定用のパーツをパチっと音がするまで戻せば完了だ。カードはびくともせず、しっかり固定されていることが分かる。チューナー部分は運用時にかなりの熱を発するという記述があったため、エアフローを考え、出来るだけ他のカードからは距離を置いて装着する。

antena.jpgPT2の装着が終われば、次はアンテナケーブルをつなげる。一般的なF型コネクタを採用しているため、テレビやビデオのセットアップを行ったことのある人ならば問題ないはずだ。ただ、衛星・地デジの端子が別れているため、どっちをどっちにつなげているのかはきちんと把握した上で接続する。左の写真のPT2左側からS0、T0、S1、T1と配置されており、ブラケットにも記載がある。SがBS/CS、Tが地デジとなる。写真の場合は黒がBS/CS、白が地デジとなっている。ちなみに筆者の環境では壁のアンテナ端子から4分配器を通し、そこから2台の分波器を使用してPT2のS0、T0、S1、T1に接続している。今回、分配器は「マスプロ電工 タップ型4分配器CSP4D-P」を、分波器は「HORIC BS/CS/地デジ対応アンテナ分波器HAT-SP874」を購入した。

 

8cables.jpg(現時点ではPT2が2枚挿さっているため4台の分波器を使用してPT2の1枚目のS0、T0、S1、T1、2枚目のS0、T0、S1、T1へ接続している。マシン背面を見ると、電源やらキーボード、マウス、音声、ディスプレイの他に8本もの太いアンテナケーブルが繋がっている為、かなりごちゃごちゃしている。上記の大昔の時代、プリンタやぶっといSCSIケーブル、スキャナ用ケーブル、ジョイスティックなど多くのケーブルが繋がっていたのを思い出す。その時代は拡張機能はISAカード接続によるものが多く、専用の拡張カードおよびケーブルがハードウェアに同梱されている場合がほとんどだった。それが大多数USBに移行して・・と余談はここまでにしよう。しかし、写真のPT2に接続した白いアンテナ線はそれぞれ50cmもあるし、さらに分配器~分波器の間もケーブルが長く、だらだらと床に這っている状態だ。これはいずれ何とかしたい。)

 

さて、ハードウェアをインストールしたらならばドライバのインストールを行わないと使用できない。視聴ソフトウェアをインストールする前に、最低限以下の手順でドライバのインストールとサンプルアプリケーションの動作確認を行う。PT2のドライバファイルおよび動作確認用アプリケーションは以下のサイトに公開されている。

 

http://earthsoft.jp/PT/download.html

以下の3つのファイルをダウンロードしておく。

PT2-Windows-Driver-200.exe
PT-Windows-SDK-201.exe
PT-Windows-Sample-200.zip
 

PT2インストール直後にマシンを起動すると、ドライバのインストールウィザードが実行されるが、キャンセルする。上記アースソフトのサイトからドライバをダウンロードし、PT2-Windows-Driver-200.exeファイルを実行することによりドライバがインストールされる。

ウィザード形式のため、文章をよく確認しながら進めれば完了する。なお、インストールウィザードを使用するタイプのソフトウェアは原則として「管理者権限で実行」するのが望ましい。

デバイス一覧にてマルチメディア関連にアースソフト PT2と表示されていることを確認する。これでOSからPT2が認識されるようになった。また、Jungo下のWinDriverとカードリーダについてもあわせて確認する。 

deviceman.jpg

 

次にPT2用のSDKのインストールである。これはPT2をOSから認識させるドライバの上位に来るもので、アプリケーションから容易にPT2をコントロールさせるためのものである(SDKとはSoftware Development Kitの略)。

PT-Windows-SDK-201.exeを(管理者権限で)実行する。あっという間に終わってしまうので次へ進もう。

 

最後にsample.exeを実行する。
これはアースソフトが用意したチューナー動作確認用アプリケーションで、これを使用することにより、チューナーそのものの動作確認、及び信号が届いているかどうか確認が出来る。ここで全く信号が届いてない場合は後続のアプリケーションのセットアップに進んでも視聴できないため、ここがちゃんとクリアできるようにする。

 

コンソールウィンドウが開き、以下のように表示される。

sampleexe.jpg上記のドライバおよびSDKが正しくセットアップされていないと、Sample.exeは期待したとおりに動作しないはずだ。上記の状態で入力可能なのは0と1であるが、表示されているとおり1はSample.exeの終了を意味する。PT2の状態をチェックするには0を押すと以下のURLにあるようなサンプルのスキャンが始まる。

http://earthsoft.jp/PT/sample-scan.html

 

画面上にログが出力されるが地域や環境により出力内容が変わるので、まったく同じでなくてもよい。ただし、クロック周波数誤差 / キャリア周波数誤差なども文字が一回も出てこないようだと、電波が受信できていない、ということになる。この場合はアンテナの接続などを確認する。

 

筆者宅のマンションは難視聴地域にあたり、ケーブルテレビ局から周波数変換パススルー方式にて地デジを受信している。また、BS/CSについてはマンション屋上に衛星受信用のアンテナがあり、全住戸に配信されている。信号強度が足らない場合は信号増幅器(ブースター)などを間に入れる必要があるだろうが、今回は問題ないようだ。


これでハードウェアに関するインストール及び基本動作確認まで完了である。
次はソフトウェアのセットアップを行う。

 

さて、実際にマシンを組み立てていくことにする。

 

すべてを一気に組み上げない

PCを組んだり、OSをセットアップし、ソフトウェアを思ったとおりに稼働させるまでには様々な問題が発生する。この問題の解決には、まず切り分けを行い問題点をピンポイントで特定した上で対処する、という流れになるのだが、最初の問題の切り分けが時間が掛かる。
拡張カードやUSB接続のハードウェアをいっぺんに接続し、ドライバのセットアップを行った際には、どのハードウェアにどのドライバをインストールするのか間違えやすいし、間違えた際の戻しの作業も面倒である。カードを外したり、ドライバをアンインストールしたりというのはマシンの再起動も必要の上、神経質な人であれば環境の汚れも気になってくる。
筆者の経験上、ハードウェアをまず一つ接続して、ドライバをインストールし、動作確認まで行ってから次のハードウェアに着手する、というような形式を取ることとする。
この方式を取ることにより問題の切り分けを行いやすく、対処も早い。
また全体のセットアップ時間も短くなる。ソフトウェアについても同様である。


今回は以下の手順でセットアップを行うこととする。

このマシンを購入した際のBTOでの構成はGeForce7300LE+IEEE1394カード+160GBシステムドライブ用HDDである。

 

1.Dellマシンに1GBのハードディスクx2を接続し、BIOSからRAID0を構成する。  (160GBシステム、データ用2TBの論理ドライブ2台)
2.Windows7 x86をセットアップし、WindowsUpdateも含めて最新状態にする

3.スマートカードリーダをセットアップ
4.PT2セットアップ
5.TVTest、RecTestのインストール、動作確認
6.TVRockのインストール、動作確認
7.PS3 Media Server(PMS)を使用してPS3から録画ファイルを視聴する
8.PT2の2枚挿し、TVRockの設定変更、動作確認
9.Leadtekのセットアップ
10.エンコードソフトウェアのセットアップ、動作確認
以上の10ステップを踏むこととする。あせらずゆっくりいこう。


手順1.Dellマシンに1GBのハードディスクx2を接続し、BIOSからRAID0を構成する。

2tb.jpgでは、まずはOSをインストールするに当たり、手持ちのDell Dimension 9200のハード構成を購入時からHDDのみを換装した状態まで持っていく。BTOで組んだ状態はPCIe x16にGeForce7300LE(ファンレス)、PCIにIEEE1394カード、HDDにはSUMSUNG160GBが装着されている。この160GBはケース内の風通しのよい最低部(2台装着可能)に存在するが、今回1TBのHDDを2台追加するため、システムドライブとする160GBはケース上部の3.5インチベイに移動し、稼働が高いと思われる1TBx2をケース低部に載せることとする。

装着後の写真

hddfor3.5bay.jpgDELLのこのケースはHDDの脱着が行いやすいよう、工夫がしてある。ケース上部の3.5インチベイにはHDDにまず止め具となるネジを4箇所取り付け、ケースには差し込むのみとなる。止め具用のネジはフロントベイのカバー裏側に予備があり、これを使用する。

 

 

 

 

 

hddbracket.jpgケース低部については、プラスティックの専用ブラケットがあり、これを事前にHDDに取り付け、ケースに差し込む。スクリューレス(ネジレス、ドライバーレス)とは言わないが、上部、低部ともケースに向かってプラスドライバを向けるようなことを行う必要がない。特に低価格の自作用ケースだと、ケースにHDDを挿し込んだ後に、ケースとHDDを止めるためのネジを4箇所止めるのが普通で、ケースの裏蓋まで外す必要があったりと面倒だと感じていたのでこれは楽チンだ。(高価格帯のケースだとスクリューレスのケースは多く存在する)

 

HDDの移動&2台増設が完了したので次はRAID0の構築を行う。

 

まずはPCを起動し、起動画面にてF2を押すことでBIOS設定画面に入る。
6ポートあるSATAのEnable/Disableや、HDDの認識結果、DVDドライブの認識、CPU、メモリの搭載量、システム起動ドライブの順番などを確認しBIOS設定を保存する。再度起動後、今度はCtrl+IによるRAIDコントローラの設定画面に入り、Arrayを1つ作成、メンバードライブに1TBドライブ2基を設定する。

 

手順2.Windows7 x86をセットアップし、WindowsUpdateも含めて最新状態にする

ハードウェアの設定は完了、今度はWindows7 32bit版のインストールを行う。

Windows7のインストールDVDをドライブにセットし、起動する。BIOS設定にて起動ドライブの順番をDVDドライブが最初に来るように設定しておいたため、DVDから自動的に起動し、Windows7のインストール画面が現れる。

160GBのドライブは2パーティション構成になっており、DELLのリカバリー用パーティション及びOS用パーティションとなっている。OS用パーティションはWindowsXPがセットアップされているため、Windows7のインストール先のドライブを一旦パーティション削除し、新規作成&フォーマットした上でクリーンインストールを行うこととする。
installingwin7.jpg何事もなくインストール完了し、再起動された。デバイスの一覧を確認したところ、ドライバのインストールが行われていないデバイスはないようだ。CPUもメモリもハードディスク、拡張カードのGeForce、IEEE1394カードも正しく認識されている。

RAID0の2TB(実質1.8TB)ドライブはまだフォーマットされていないため、管理ツールのドライブの設定から論理ドライブIDの設定及びフォーマットを行う。Eドライブを設定した。

WindowsUpdateを確認し、20ほどのアップデートをインストールする。これは数クリックすれば後は全自動だ。再起動が行われ、他のアップデートがないかどうかを再度WindowsUpdateで確認した結果、存在しなかった。

そして最初の起動。起動してしまえばダルさは感じない。AEROも動作している。システム起動ドライブであるSUMSUNG160GBが遅いように感じる。
Crystal Disk Mark 3.0で数値を取ってみた。

 

WS000001.JPGやはり遅い。2006年時点でのHDDの性能はこんなものだったのかと思うほど、最近のプラッタ容量が多いHDDとの差が歴然だ。HDDが死にかけているのかとチェックディスクも行ってみるが、バッドクラスタなどはないようだ。単純にパフォーマンスが悪いHDDのようだ。
今回の構築対象はサーバーであり原則として常時起動しているため、起動の速さは求めていないし、また常駐アプリも一旦ロードしてしまえばパフォーマンスに問題がないと判断し、余り気にしないことにした。

 

 

さて、RAID0ドライブのほうであるが、こちらも数値を取ってみる。

 

RAID0コントWS000024.JPGローラによる2台分散書き込みは十分な効果が出ている。シーケンシャル性能もランダム性能も、ミドルレンジのSSDと変わらない。合計8チューナでの同時書き込みが発生した場合、計算上はスループットとしては十分で、コマが落ちるなどの障害が出ることは無いと思われる。机上の数値ではOKということで、一旦これで運用してみるとしよう。障害が出たら再度検証する。

 

 

 

WS000002.JPGちなみにRAID0を組まない場合の単体のドライブではこのような数値だった。現時点で標準的なスピードといえるだろう。

 

 

 

 

 

Windows7のパフォーマンスインデックスは以下の通り

こんなものであろう。今後もしアップグレードするならやはりCPUかメモリということになる。これは運用後の状態を見ながら考えることとする。


今回はDell DimensionのHDD追加及びWindows7インストールまで行った。
ある意味ここがスタート地点である。次回から録画鯖を構築するための
ハードウェア及びソフトウェアのインストールを行っていく。

 

録画鯖プロジェクト、今回はソフトウェアの選定を行う。

 

OSはWindows7

 

まずOSであるが、軽いXPでもよいのだが、サポート打ち切りについてもアナウンスされているため、今後数年間の運用には耐えられないと判断。最新OSであるWindows7をチョイスした。Windows7であれば、サポートについては暫く問題がない。また、DLNAサーバ/クライアントの実装や、標準で再生可能なコーデックの多さなど、利点が多い。32ビットか64ビットかについてだが、現時点では32ビットの方がアプリケーションを動作させるに当たってドライバの安定性や市場でのアップデートも速い。32ビットユーザの数もまだまだ多いためだろう(今後緩やかに64ビットへ移行していくと思われるが)。また、XPモードなどは不要だし、NTドメインの管理も行っていないためエディションはHome Premiumとした。今回はHDDとの同時購入のため、DSP32ビット版を選択した。

AmazonのWindow7DSP32ビット 

 

視聴アプリケーション

 

さて、いくらサーバであろうとも、その端末で視聴するケースは、テスト用途として考えられる。サーバからモニター、キーボード、マウスを外し、アンテナ線とネットワークケーブルと電源だけを供給しながら稼動させることは暫くないだろうが、ネットワーク上からリモートデスクトップやVNCなどで接続して視聴そのものを行うことも(実用的かどうかは別にして)あるだろう。視聴用のアプリケーションは必要だ。

 

採用した視聴アプリはTVTestというものだ。何だか動作確認用のテストアプリのような名前なのだが(実際そうなのだろう)、売り物にしてもよいくらいの機能を誇る。たくさんのユーザに使用され、安定性もよいだろう。下手なメーカの機器に添付されているアプリケーションよりは非常に使い勝手がよいという。

TVTest等 

 

録画アプリケーション

 

録画が目的のサーバであるため、当然録画用のアプリケーションが必要だ。採用した録画アプリはRecTestという。上記のTVTestと名前が似ているが、RecTestはTVTestの姉妹アプリであり、TVTestからイメージ表示領域を取り払ったようなUIである。シンプルだが機能的で好感触だ。

 TVTest等 

 

録画マネージャアプリケーション

 

録画アプリケーションのRecTestはあくまでも録画機能を持つに過ぎない。時間が来たら録画ボタンを押し、番組が終了すれば停止ボタンを押す必要がある。これでは意味がないし、見たい番組が放映されている時間に家にいない、という当初の問題に対して本末転倒だ。したがって、ビデオのタイマー予約(筆者が古い人間だ、というのがわかってしまうが)の様なアプリケーションが必要なのだ。ただし、今はビデオのタイマー予約の時代とは違う。現在のブルーレイレコーダやDVDレコーダにはEPG機能が付き、番組表をテレビで見ながら予約するのが当たり前の機能になっているし、機種によってはキーワードを登録することによって自動的に番組情報から登録キーワードに合致する番組を拾い出し、録画するものもある。このような現代の予約機能をもったアプリケーションを採用したい。

 

採用した録画マネージャはTVRockという。使い勝手がとてもよく、Webサーバ機能を内蔵していて外出先からでも録画予約ができると評判である。キャプチャ1台、チューナー8台、ビデオレコーダー4台の合計9台の録画予約を同時に行え、他のマシンにインストールしたTVRockと連携することも可能だ(上記の数字はアプリケーション上の管理最大数であり、他PCと連携しても最大上記の数値となる)。

 

EPG情報を電波から受信し、新聞のテレビ欄と同様の番組表を内蔵Webサーバ経由で提供できる。PCやフルブラウザを持っている携帯、iPhoneなどから外出先からでも参照でき、録画予約が可能なのである。EPG情報の更新を定期的に行っておけば、野球中継のとばっちりで放送時間変更となっても自動追従までしてくれる(最新バージョンは自動更新機能が付いているようだ)。どこかのメーカーの家電レコーダにも見られるキーワードによる自動録画機能もある。キーワードを登録すれば自動的に番組表からマッチする番組が予約される。キーワードは正規表現に対応しているため、複雑な条件での録画予約も可能だ。iPhone用の録画予約インターフェースを持っているのもマルである。

とにかく外出先でも録画できるのはすばらしい。友達と飲み屋で会話していて「そういえば今日~chで~~やるよね?」のような話が出てもその場で録画予約できるのである(別に飲み屋ではなくてもよいのだが)。録画予約のみならず、外出先から予約キャンセルなども可能なのである。S-VHSビデオ以降レコーダという家電を買った事がない私にとっては夢の様な機能なのである。(周りの人にとっては普通かと思うが)

TVRockなページ

 

撮ったら見る

 

番組を録画するだけの人は非常に少数だろう。録画したら、当然録画したテレビ番組を観ることになる。観るのは録画予約同様、筆者のみならず嫁も見ることになる。視聴に当たって複雑な操作は禁物だ。嫁に対して「録画サーバーから○×アプリを立ち上げて、このフォルダにあるファイルを読み込めば観れるよ」と言おうものなら張り倒されるであろう。観たいときにはすぐ観れるよう、少ない手順である必要がある。筆者宅にはPS3があり、普段嫁がDMM.comで借りてきたDVDはPS3で観ているため、XMBの使用方法については一応は分かっている(そもそもブルーレイを観たくてPS3を購入した。筆者宅には現時点でPS3ゲームは無いのだが、北斗無双は面白そうだ)。PS3を通して録画済みの番組が観れればストレスは無いであろう。

となるとDLNAサーバ機能を持ったアプリケーションを使用するのが手っ取り早いと思われるが、DLNAサーバは色々存在する。Windows7は標準でDLNAサーバ機能をサポートしているし、TVersityなども有名だ。しかし相手はPS3である。ここはPS3 Media Serverをチョイスした。DVD ISOもフィード可能ということが大きな理由のひとつだ。

 

PS3システムソフトウェアはウェブブラウザを内蔵している。PS3のブラウザを経由してTVRockの番組表にアクセスできるのである。録画予約やキーワード登録もPS3からできる。録画予約と録画番組の視聴の一連の動作がPS3で完結する。これは妻にとって大変意義が大きいのである。

PS3 Media Server 

 

ウィルス対策

 

常時稼動のサーバである。ウィルス対策ソフトも必要だ(サーバでなくても必要だが)。今回は筆者宅で3 Userライセンスを購入してあるMcAfee Anti-Virus Plusを導入した。3ユーザ(3PC)で1年間5千円台なので一台あたり年間2千円以下。コストパフォーマンスはよい。最近はフリーのものもあるが、性能はどうなのだろうか。そのうち検証してみたい。

McAfeeアンチウィルス1年3ユーザ 

 

要件に対し十分か

前回残った以下の二つの要件

 

2.録画したものがPS3でHD画質で視聴できる事

3.録画予約が妻にとって容易であること

は上記アプリケーションの選択によって満たされることとなった。

 

IOデータやBuffaloのようなサードパーティ周辺機器メーカーの機器ではマニュアルが整備され、ドライバや、その機器を最大限活用できるようなアプリケーションが同梱されているものだ。しかしPT2にはそれがない。ドライバCDもマニュアルも何もない、裸の拡張カードのみなのだ。したがってドライバやアプリケーションはネットから探し、使用する必要がある。この辺がPC初心者のPT2への敷居を上げている原因なのだが、幸いネットにはたくさんのリソースがあり、容易に入手が可能だ。

_pt2.jpg

 買っても渡されるのはこれだけ。CDもマニュアルも付属物は何もない。自分で調べ、自分でダウンロードし、セットアップするしかない。トラブルが発生しても電話する相手(サポートセンター)もないのだ。

24時間稼動のマシン上で動作するアプリケーションなのだから、安定性に優れ、確実に録画できるアプリケーションである必要がある。メモリリークは少ないに越したことがない。しかしそこは有志個人の開発したアプリケーションである。フリーであるがゆえ、沢山のユーザがフィードバックを行うことで、メーカソフトウェアでは考えられない対応の速さと安定性を発揮しているのである。個人の、無限ではないプライベートの時間を使い、このようなすばらしいアプリケーションを開発したTVTest、RecTest、TVRock、PS3 Media Serverの開発者の方角には足を向けて寝てられない。ありがたく使用させていただく。

 

さて、基本構想からハードウェア、ソフトウェア選定までを行ってきた。いろいろ考えていくと夢が膨らみ楽しい。もの作りが好きな筆者である。実際に早く部品を手に入れ、セットアップを行って行きたいと思う。

 

 

 

さて、前回の条件を踏まえたハードウェアの選定を行っていく。いきなり余談だが、筆者のPC自作経験はCPUが486の頃から始まり、WillametteアーキテクチャのPentium4の頃に止め、そこから暫くメーカーPCやショップブランドのPCを主に使ってきた。最近になって値段がこなれてきたCore2Quadでマシンを組み、自作PCの世界に再度足を踏み入れたのだが、自作系知識が数年ほどぽっかり空いている。情報のキャッチアップは行っているのだが、以下変なことを書くかもしれないので承知いただきたい。また、自作スタイルはコストパフォーマンスバランス重視型で、その時代の最大パフォーマンスを追い求めることはしていない。

 

メインのチューナーを考える

録画鯖であるため、まずはチューナから考える。地デジ・BS/CSの視聴・録画に対応しているチューナはIOデータ、SKNET、BUFFALO、ピクセラ、アスクなど各社から販売されている。それぞれ一長一短あり、値段もこなれてきている。各種ブログを見ていても多種多様だ。

 

PT2.jpgただ、地デジしか見れなかったりするものもあり、慎重に選ぶ必要がありそうだ。ネットで見る限り、PT2というのが有名らしい。地デジ/BS/CSの三波チューナを二基搭載し、多チャンネル(4チャンネル)同時録画が可能であること、今後映像のエンコードを行っていくにあたり障害が少ないこと、ネットからの情報が集めやすいこともありPT2を採用することとした。

 

搭載PCを考える

次は24時間稼動させるPCであるが、PT2がPCIバスであるため、PCIスロットを搭載したものでなければならない。最近のマザーボードはPCIeスロット全盛で、PCIスロットを搭載しないものも多く発売されている。マザーボードの選定には注意が必要だ。また録画鯖であればCPU性能も大事だが、よりHDDへの書込み性能が重要である。以前MTV2000なるものを使った際には湯水のようにIDEの帯域を使い、コマ落ちしている、していない、ということに一喜一憂していたものだ。それよりも遥かにピクセル数の多い動画を扱うのである。HDD性能は高い必要がある(昔と比べHDDの高性能化が著しい現在においてははそんなに気にする必要がない、というのを知ったのは最近だ)。また、冒頭でお話したとおり24時間の稼動を目的としているため、ファンやHDDが煩いのも嫌だ。ケースファン・電源ファンは静音で、HDDも静音ケースに入れて、ケース内をシールドして、、、さらに水冷か?といろいろ悩み考えた。

 

が、結局新しくマシンを組まず、筆者宅で現役を退いたDell Dimension 9200をサーバーマシンとして復活させる事とした。PCがあまっていた、ということもあるのだが、上記のようなマシンを一台組むと予算的にも厳しいこともある。世の中は世知辛いが時代が悪いし、復活させる事はエコだと考えることにする。

 

さて、このマシンは2006年にDellのBTOで組んだものである。筆者宅へのWindows7 x64導入に伴い、値段が下がってきたCore 2 Quad機にメインマシンの座を奪われた。このマシンが現役のころは、メールやネットのほか、DVカメラからの取り込み、エンコード、DVD焼きなど多方面で活躍した結構お気に入りのマシンであった。

 

DellDimension9200.jpg

写真は http://abc.s65.xrea.com/dell/wiki/Dimension/9200/ より拝借。

 

スペックは以下の通りである。

CPU: Intel Core 2 Duo E6400 2.13GHz
CHIPSET: Intel P965+ICH8R
MEM: DDR2-533 2GB
HDD: SUMSUNG 160GB
GRAPHIC: NVIDIA GeForce 7300 LE 256MB(ファンレス)
DVD: Pioneerスーパーマルチ
NIC: IntelR82566DC Gigabit Network Connection 10/100/1000
SLOT: PCIe x1、x16、x4、PCI、PCI、PCI
CASE: BTXケース

 

拡張スロットはPCIeの他、PCIが3スロットあり、今回の要件を満たしているため拡張性は高い。なおPCIe x16はGeForce7300のファンレスがすでに装着済み。また、PCIのひとつはBTOオプションであるIEEE1394カードが装着されている。これらはそのまま使用することにする。

 

ケースは今となってはあまりパーツショップでも見なくなったBTX規格である。Intelが提唱し、排熱効率を考えたレイアウトとなっておりマザーボード上のメモリスロットや小さなSATAコネクタまで横向きである。ケース背面は電源部、IO端子上部共にメッシュとなっており、後方への排気性能は非常によさそうだ。

ファンはケース前面に二個と電源に一個で、いずれも静音タイプで回転数は低め。前面吸気、背面排気方式で、前面ファン一つはダクトでCPUヒートシンクに風が直接当たり、そのままケース背面メッシュ方向へ一直線に抜ける。

もうひとつのファンは、HDDの基盤に直接当たる。HDD設置は、自作用ATXケースでよくある重ねる方式ではなく、横に2台並べられる形で、ケースの最底面に設置される。上面がHDD基盤となり前面ファンにより横から風が当たる形になっている。

BTXでIntelが狙っていたとおりのレイアウトになっているのだろう。エアフローと排熱効率がよく考えられていると感じた。常時稼動のサーバーとしてのポテンシャルは高いだろう。ただ埃には注意する必要がある。定期的に圧縮空気で掃除することにしよう。

 

問題はハードディスク容量だ。データ用にある程度の容量追加が必要だ。特にハイビジョン映像を撮りためていくには数百GBではあっという間に一杯になってしまうだろう。今回は入手性の高さと値段がこなれてきている1TBを2台用意し、HDDへのデータスループットを上げるためにRAID0(ストライピング)で構築することとする。冗長性は?と言われそうだが、基本的に録画したものは一度見て捨てるスタイルとするためあきらめる。そのうちRAID5を検討するとしよう。

メモリは、動かすアプリは限られているため、当面2GBのままとする。使用するソフトウェアによっては常駐することで場合によりメモリを1GB以上確保したりするものもあるようだが(JAVAとか)、それでも2GBを食いつぶし、スワップが頻発することはないだろう。それに現状512MBがすでに4本装着済みで、増設するとなると2本捨てなくてはならない。実運用の状況を見ながら今後検討することにする。

ネットワークについてはGigabitであり、十分であろう。DLNAクライアントであるPS3への配信でどれだけ帯域を使用するかにもよるが、なにより現状これより帯域を増やす方法もない。

 

ハードウェアエンコーダ

いくら2TBの容量があるといえど、いつかはあふれる日が来る。30分番組でも3~4GB消費するハイビジョン映像ならなおさらファイルサイズの削減を検討する必要がある。数年前のミドルクラスPCのスペックを使用する以上、ソフトウェアエンコードに頼るのは危険だ。PCリソースをたちまち食いつぶし、サーバーの本来の目的である録画そのものまで影響することは必至だ。

ここはハードウェアエンコードを検討してみたい。

そもそも現時点で十分に入手可能なハードウェアエンコーダはH264/MPEG2に対応したものがほとんどである(そもそもコンシューマ向けの数が少ない)。以前はDivXのエンコーダもあったが、入手は難しそうだ。DivXやXviDが出てきた頃は覇権を握るのかと思ったのだが、そうでもないようだ。

 

選んだ製品はハードウェアエンコーダとしては筆者の感覚で比較的低価格なLeadtekのPxVC1100とした。発売日は2008年11月だが、まだ十分流通しているようだ。PxVC1100は・・以下プレスリリースの丸写し。

 

PxVC1100.jpg『WinFastR PxVC1100』は、IBM、SONYグループ、東芝が共同で開発した次世代プロセッサである「Cell Broadband EngineTM」のRISC型プロセッサコア「SPE(Synergistic Processor Element)」を4基、動画圧縮伸張アルゴリズム処理用にMPEG-2およびMPEG4-AVC/H.264のハードウェア・エンコーダ/デコーダの回路、マルチコア処理を司るためのコントロール回路などをワンチップに集積した東芝製メディア ストリーミング プロセッサ「SpursEngineTM」を搭載したPCI-Express ×1対応の高性能画像処理カードで、128MB XDR DRAM メモリ および 1スロットの温度適応型冷却ファンシンクを搭載しております。

http://www.leadtek.co.jp/news_release/pxvc1100.html   から引用

 

TMPGEnc 4.0 XPressからプラグインを使用することでこのハードウェアエンコーダを使用することが可能である。(ちょっとわくわくしてきた)

 

要件に対し十分か

さて、上記のハードウェア選定によって満たされる要件は


1.地デジ/BS/CSのHD画質の録画ができる事

4.ファイル共有ができる事

5.24時間運用の為、静かである事

6.HDDレコーダーより安い事

7.多チャンネル同時録画

8.将来的なHDD逼迫を見込み、残したい番組は圧縮

9.消費電力は低いほうがよい


となった。

 

9についてはAtom系CPUを使用したサーバーには敵わないが、それでもTDP65WのCPUである。Corei3/5/7やPentium Dのマシンに比べると消費電力は低いだろう(一部を除く)。また、CPUのパフォーマンスとTDPは、CPUの世代交代が起きない限り表裏一体であり、今後運用し、機能追加を行う時点でCPUパフォーマンスが不足であればそのとき考えることとする。といっても換装できそうなCPUはConroeかKentsfieldのFSBが1066MHzのものまでの様で、QX6700か、そのうち値段が下がればX6800か。しかしXE(Extreme Edition)は値段が下がらない。。

 

6についてだが、最近はHDDレコーダというもの自体が減っている。時代はブルーレイレコーダなのだが、まだ値段が高い。そのためDVDレコーダといくつか比較してみた。価格.comでいくつかスペックを見てみると、2TBのHDDを搭載したものでも7万円をなんとか切るくらいだ。1TBだと4万円程度から存在するが、いずれも肝心の同時録画が2番組が最大である。以前SONYから8番組同時録画、というものがあったような気がするが、地デジの録画はできない。したがって機能に対しての値段は要件を満たしていると判断する。

 

残るは以下の2点


2.録画したものがPS3でHD画質で視聴できる事

3.録画予約が妻にとって容易であること

 

上記についてはソフトウェアの要件なので次回で判定することにする。

次回はソフトウェアの選定を行っていく。

 

はじめに

 

ウチはテレビをあまり見ない。

夫婦共々仕事が結構忙しく、当然ゴールデンタイムの際に家にいる訳でもないし、普通のサラリーマンだと平日に入れるような予定も、週末に持ってこざるを得ず、週末は週末で予定が満杯。テレビ番組をオンタイムで見る余裕がない。

 

1PIONEER_PDP-434HD[1].jpg

だが、寝る前に30分あるとか、予定と予定の間に2時間あるとかで、テレビをONにする時間はある。ただ、そのときに見たい番組があるわけではない。

 

嫁は大変な映画好きで、DMM.comでDVDを借りて、忙しくても時間を作りDVDを視聴しているようだが、あとは平日朝の準備時間にテレビをつけ、「ながら視聴」をしているくらいなのである。


というわけで2004年に買った大型プラズマテレビは、使用時間も一般家庭に比べると非常に短いと思われる我が家なのだ。テレビで見たい番組はある。ただしオンタイムで見れない。ならばHDDレコでも買えば?という話なのだが、どうも家電にHDDというのは気に入らない。家電のHDDは容量の割りに高すぎる。

また、PS3でもそうなのだが、家電のHDDが電源入りっぱなしになっているのは気持ちが悪い(なぜだろう・・・?)PCであれば24時間起動していても気にならないのだが。。

 

NASを使っている

 

話が変わるが、我が家の家庭内ファイル共有には、挑戦者のGLANTANKを使用している。300GBのHDDを2台載せ、RAID1(ミラーリング)で設定し、冗長性を持たせている。

 

家庭でRAID1は意味ないよ、と聞こえそうだが、少なくともヘッドクラッシュには耐えられる。過去に10年分のメールやデジカメデータをヘッドクラッシュで失った際は非常に悲しい思いをした。。

 

glantank[1].jpg話がそれたが、このGLANTANKには過去にとりためたビデオや、家族で共有したいmp3などを入れ、24時間運用を行っている。他のPCからWMPを使用したり、PS3からビデオの再生をしたりしていたのだが、ひとつ気に入らない点がある。GLANTANKのファンがうるさいのである。

 

GLANTANK背面には直径4cm程度の小型ファンが2基付いており、筐体内部の熱を排出しているのだが、回転数も高めのためピッチが高く、音量もそれなりにある。寝室に設置していないので煩くて寝られない、というわけではないのだがどうにかならないものか、と思っていた。

 

プロジェクト発足

 

前置きが非常に長くなったが、上記の理由、およびGLANTANKが調子悪くなってきたこともあり、この度、HDDレコーダーの代わりとなる録画サーバーを構築することとした。

 

PCで構築すると機能追加などの拡張性、データの冗長性やパーツ交換などのメンテナンスの容易さなど、家電(HDDレコーダー)だと不便な点が解消される。以前地デジチューナ(HL-T90DTV)が起動しなくなった際はメーカー修理となったが修理の間テレビを見たくても見れない状態となった(そもそもあまり見ないので困る事態にはならなかったが)。ついでなのでGLANTANKには引退していただき、ファイル共有もこのマシンで行い24時間運用を行う。

 

名づけてRecordingServerProject。その名のとおり、録画鯖(サーバー)であり、ファイル共有より録画をメインとしたサーバとする。

 

プロジェクト成功の条件

このサーバーを組むにあたっての条件は

1.地デジ/BS/CSのHD画質の録画ができる事

2.録画したものがPS3でHD画質で視聴できる事

3.録画予約が妻にとって容易であること

4.ファイル共有ができる事

5.24時間運用の為、静かである事

6.HDDレコーダーより安い事

とする。

 

また、オプションとして

7.多チャンネル同時録画(Wチューナー?)

8.将来的なHDD逼迫を見込み、残したい番組は圧縮

9.消費電力は低いほうがよい

を挙げてみた。

 

原則として録画したものは見たら捨てる(ファイルを消す)、というスタイルとする。上記オプションは積極的に考慮していくこととする。

 

録画鯖ということでファイル共有の目的性を一段下げたのは、上記オプションの8が理由である。そのうちにHDDがあふれた際はどうするか。NASでも外付けHDDでもよいのでまず録画済みのものや、動画以外のファイルの退避を行うであろう。となるとファイル共有は、この鯖の外に出て行くことになる。ファイルサーバーの機能は、期限は未定であるが退去条件付きでアパートを借りるがごとく、一時的なものとなることを想定しているからである。

 

さて、基本構想はここまでである。

次回はハードウェアの選定を行っていく。

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