録画鯖の最近のブログ記事

 

今回はまず完成写真から。

antanacomp1.jpg

 

線が多い!じゃまだ!

 

快調に24時間運用している筆者の録画鯖だが、一つ気に入らないところがある。それはケーブルがごちゃごちゃしていることである。何せPT2を2枚挿ししているのでアンテナ線は8本繋いであるし、電源、キーボード、音声、マウスなど、とにかくこの1台に接続している線が多すぎるのだ。特にアンテナ線についてはPT2から伸びる50cmの4C同軸ケーブルから分波器、分波器から50cm4C同軸で分配器へ、分配器から壁端子まで3mの5C同軸ケーブルへ接続、となっている。サーバ構築まではアナログチューナーボードを使用していたため、壁端子から3mでPC設置場所まで届いていたのだが、そこからさらに12本の50cmケーブルがとぐろを巻いている状態だ。これを見ていると、信号や他の機器に影響を与えそうだし、とぐろの中に鉄の棒を差し込むと電磁石になってしまいそうな勢いだ。

 

50cm4c.jpg

接続しているものが多い鯖の背面

 

電源やモニタ、音声、LAN、キーボード・マウスなどは、(無線化などの手はあるが)このままにして、特にアンテナ12本の線をスッキリさせ、以前と同じよう壁端子から3mケーブルでPCに接続(しているように)することとした。

 

 

材料探し

 

線が垂れ下がっていなければスッキリするだろう、原則としてケーブルは短いほうがノイズなども乗りにくいだろう、ということで既成のF形コネクタ付きのケーブルは論外。長さを自由に決められるものを探し、日本アンテナから出ている、「かんたんF形コネクタ 5C用 F-5S-SP」を採用した。また、ケーブルはかんたんコネクタ専用のケーブル5CFB(5m)を購入した(リンク先は10mのもの)。

 

バラバラと床に転がっている分配器、分波器も何とかしたい、ということで写真にあるようなアルミ板、および各種ネジを購入。鯖の裏側はちょうどメッシュになっているため、背面にネジ止めすることとした。

 

antenazairyo1.jpg

「かんたんF形コネクタ 5C用 F-5S-SP」と専用のケーブル5CFB(5m)

 

antenazairyo2.jpg

アルミ板とスペーサ、その他ネジ 

 

工作!

アルミ板の上に分波器を載せて、ケーブルに無理がかからない場所を探る。板の大きさに制限もあるので、真っ直ぐとは行かず、斜めに設置することとした。大体の位置決めが決まったらケーブルを作っていく。

 

F-5S-SP.jpgこの「かんたんF型コネクタ」はなかなか良くできていて、ケーブルの作成は皮膜を剥いた後、ねじ込むだけで完成する。写真の通り、かなり深い溝きりがしてある。また、本体は厚みがしっかりあり、剛性感が高い。

cablecreating.jpg

確かに「かんたん」である。ねじ込むだけなのだが、しっかりと固定され、ぐらつくことも抜けることも無い。

 

あとはいろいろネジ止めして終了。

antanacomp.jpg

ちょっと長さが違うものが2本いるが気にしない。

 

antenacomp2.jpg  分波器、分配器周り。モニタ出力などの端子接続時に干渉しないよう、なおかつアンテナケーブルに無理な力がかからないように分波器は斜めに設置した。

 

antenacomp3.jpgサーバ背面への取り付けは、幸いIOパネル上部がメッシュ構造となっており、ネジ止めが可能だったため、スペーサを用いて1.5cm浮かしネジ止めした。これによりケース内部の排気についても問題は無い。分波器はスペーサを用いてスタックさせた上でアルミ板にネジ止めしている。分配器については、アルミ板の上に両面テープで接着後、ロックタイトで固定した。

ラックに設置後は、3mのアンテナ線を分配器接続し、非常にスッキリとした配線となった。

 

 

まずい。


録画鯖の第1回冒頭に我が家ではあまりテレビを見ない、という話を載せた。見たくないのではなく、見る時間が無い、というのがその理由なのだが、「見たら消す」という方針を掲げた時点で「見る」ことをしないと「消す」ことが無いため、「見る」ことを消化するスピードが遅い現時点では、録画した番組は消されずに残り続けることとなる。

この結果どうなるか。2TBという、数年前は個人ユーザとしてはあまり考えられなかった大容量のストレージスペースがあふれ返るのである。

一言で言うとHDDが一杯だ!というわけである。

 


tsファイルはストレージの大食い


録画鯖の運用を始めて1ヶ月で2TBのHDDはtsファイルで埋め尽くされた。ただ、運用開始後2週間で「これは溢れるな」というのは当然予知できていたため、その対策を考えていた。

HDDの容量が足らないときの対処方法は、
1.不要なファイルを消す
2.ファイルを小さく(圧縮)する
3.容量を増設する
といったところであるが、

まず
1が出来ないので困っている訳で、録画した番組を視聴せず削除することは録画鯖の存在意義に反するので無し。
3は安易に増やしたところであふれかえるのは目に見えている。
というわけで2をまず行うこととした。その上で3を考えることにしよう。

 


機材の調達

 

筆者がアナログキャプチャを行っていた数年前は、動画圧縮といえばMpeg2またはDivX、XviD、WMVであった。現時点で汎用のフォーマットといえばやはりMPEG-4 AVC/H.264であろう。H.264での圧縮環境はフリーソフトからハードウェアエンコーダまで様々な形態が選べる。バッファローからはH.264ハードウェアエンコーダが搭載された地デジチューナーまで出ている。正しく現時点では主流の動画圧縮方式であろう。

動画圧縮はPCにとってリソースを大量に消費する作業である。筆者の本来の録画サーバの目的、即ち録画し、録り貯めたものをPS3にフィードするという作業の支障になっては意味が無い。お財布にはあまりやさしくないのだが、ソフトウェアエンコードは選択肢から外した。録画鯖構築時のハードウェア選定でも触れたが、ハードウェアエンコーダであるLeadtekのWinFastR PxVC1100を購入し、ハードウェアエンコーダをドライブするソフトウェアとしてTMPGEnc 4.0 XPress及び、TMPGEnc Movie Plug-in SpursEngineを購入した。

 

PxVC1100.jpgさて、ハードウェアのセットアップは、空いているPCIe x1スロットに挿し、フロッピードライブ用の電源を接続して完了だ。残っているのはx4のスロットのみとなった。

ソフトウェアについてもセットアップウィザード通り進めば問題なく終わる。インターネット経由でのアクティベートも問題なく完了した。

 


早速圧縮する

 

世の中にはエンコ職人といわれる人たちがいる。表示品質を保ちながら如何に小さいファイルサイズ(または低いビットレート)にする技術をもつ人たちのことだ。この人たちは、録画した番組を"永久保存"するために放送局のウオーターマークを消し、アニメ等であれば逆テレシネ処理を施し、エンコード時間が実時間の5倍や10倍になることを厭わない。即ちエンコード処理結果に時間と命を賭ける職人である。実際に職人の「作品」を見るとその技術には驚かされるし、掲示板の書き込みを見ると知識や経験もハンパではない。一朝一夕では手に入らない技術だ。ただ、今回の目的はHDD容量節約のための圧縮ではあるのだが、永久保存版というわけではないし、パラメータを変えて何度もエンコードするような余裕もPCリソースも無い。そもそもTMPGEnc 4.0 XPressでPxVC1100をドライブする際は1パスでしか使用できないことを考えると、単純にエンコード時に指定するビットレートをいくつにするのか、という話に終始するしかない。

ではVBR(バリアブルビットレート)でエンコードするとして、ビットレートをいくつに指定するのか。
筆者の環境での細かい検証は別の記事に出来そうなので別の機会とする。今回は「
AviUtl(x264)画質比較(実写) ビットレート編」のサイトの記事を拝見し、5000kbpsと決定した。筆者は基本的にものぐさなので映画だろうとスポーツだろうとアニメだろうと一律5000kbpsでひたすらエンコードすることにした。

 

bitrate5000.JPG試しに一つエンコードしてみる。元のファイルは地デジNHKの情報番組で、

解像度:1440x1080

長さ:29分59秒

ファイルサイズ:3.524GB

というものだ。これを5000kbpsの1パスでエンコードした。その結果、

ファイルサイズ:999MB

エンコード時間:19分27秒

となった。

 

ファイルサイズは元ファイルの30%弱、エンコード時間は実時間に対して65%弱だった。CPUは100%に張り付いているが、エンコード時のプロセス優先度を下げているため、録画に対しての影響は無かった。実際上記エンコード時は裏で録画を1番組行っていたが録画されたものに影響は無かった。

肝心の品質は、、、波打つ水面や小枝の先の葉が揺れるような絵でも大きく破綻することはなく、一目でHighDefinition映像とわかる粒状感が残るものになった。上下左右に物体がパンするもの、右から左に流れるテロップなどはカクつくが、まぁ許容範囲とする。

 

 

筆者としては満足行く結果となった。これでひたすら圧縮していくとしよう。単純計算だが3倍強のコンテンツを貯められる。ただしそれでも3ヶ月分だ。ファイルが減っていかない場合、上で書いた対策3を考えなくてはならない日が来るのは明白だ。

が、まずは現状のtsファイルをmp4に変換することに専念しよう。ついでにCMカットを行いながら。


 

 

このプロジェクトも過去記事の1~9にあるとおり構築を行い、24時間運用が始まった。筆者も筆者嫁もネットがつながる所からならどこからでもアクセスし、あれこれと録画の予約を行っている。嫁は先日GW旅行先であるプーケットから自宅のサーバへアクセスし、映画番組の予約を行っていたようだ。なかなか便利である。キーワード検索による自動予約も50件を越え、常に150件程度の予約が入っている状態だ。

また視聴においてもPS3MediaServerとPS3の相性がすこぶるよい(当たり前だが)。XMBのメニューを介した視聴スタイルはストレスが無く、喜んでいる。

 

上記の様な常用スタイルになる前に問題が一つあった。

 

チューナーが足らん!

二人でガンガン予約を入れていくと当然なのだが、すでにBSで2チューナー予約されているところに追加で予約を入れると、チューナーが足らなくなる。仕方なくどれかの番組予約をあきらめる、ということが頻繁に続いた。やはり人はあるレベルで慣れてしまうと、それが高いレベルであっても、そのレベルが維持できない、不満に思うか、またはさらに上を望むものだ。ここで取れるオプションはいくつかあるが、今回はチューナーの増設を行うことにした。地デジ4+BS4の8チューナのお大尽仕様だ。これでチューナーが足らなくなるのであれば、あきらめることにする。しかし録り溜めたものの消化が追いついていないような気がするが。

 

PT2の増設

というわけで早速秋葉原でPT2を買ってきた。品薄の状態が続いているが、幸い店頭で購入できた。録画鯖が録画していない時間帯を見計らい、鯖を停止しケースを開ける。あいているPCIスロットにPT2を挿し込み、ハードウェアの作業は完了となった。

PT2x2.jpg

 

アンテナ線を接続し、起動する。

デバイスマネージャを開いてみる。

devicemgrpt2x2.jpg

2枚ともきちんと認識されているようだ。

Sampleアプリを起動し、信号も問題なく入ってきているのを確認。

 

 

TVRockの設定変更

 

あとはTVRockの設定を変えるだけでOKなはずだ。

TVRockの設定画面のチューナータブのチューナー1~チューナー8すべてを設定する。

チューナー1~4を地デジ、チューナー5~8をBSに設定することとした。

 

設定のキモとしては、

・DTVターゲットのIDと実行アプリで指定するターゲットID

・連携録画の設定

・地デジは+13chを忘れずに設定

・視聴・録画の設定後はテストボタンを押して確認

 

数が増えただけで、設定自体は難しいものではない。

さて、設定が終わったので、8ch同時に開けてみた。流石に重い。。。

8chTVTest.jpg

これで8ch同時録画ができるようになった。視聴なし8chの録画ではCPUパワーは35~45%程度で問題は特に無い(ちなみに上記のTVTest8ch同時立ち上げはコマ送り状態、というか画面がろくに更新されない)。

 

TVRockのタイムキーパーを開いていると、どうやら筆者宅では地デジ3ch、BS3ch分が必要なようだ。8chをオーバーすることは盆暮れ正月以外はおそらく無いと思われる。

 

最後にTVRockのチューナー設定を載せておく。

TVRockTuner1.JPG

TVRockTuner2.JPG

TVRockTuner3.JPG

TVRockTuner4.JPG

TVRockTuner5.JPG

TVRockTuner6.JPG

TVRockTuner7.JPG

TVRockTuner8.JPG

 

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ただのIT好きのおじさんです。IT関係の仕事をしていますが、(ちょっと)広く(すごく)浅く物事をカバーします。ぐうたらなので手間を省ける機器購入には惜しみませんが、基本的に貧乏のため、買い物はコストパフォーマンス重視です。