筆者のメインマシンは一昔前に組んだCore2Quad Q8200のマシンである。ケースはAntecのThree Hundred(ABではない)を使用している。Three Hundredは一応ゲーミングケースの位置づけなのだが、出っ張りが多いとか、ロゴが赤く光るとかいうことは無く、無骨で機能的なケースである。天板の14cmファンをはじめ、多くのファンを搭載可能であり、俗に言う「冷えるケース」である。前面がメッシュ構造のため、うるさいとよく言われるが、静音ファンを使用すれば筆者の感覚としては十分静かである。
さて、風通しのよいケースはホコリがたまるものである。このケースは前面は取り外し可能なダストフィルタが付いており、大きなホコリは前面からは入らない。ケースサイドには12cmのファンが取り付けられるようになっているのだが、ここにはフィルタは付いていない。ケース外部に向かって5mm程度の凹凸があり、着けたくても着けられないのだ。
ファンを内部に取り付けた際にファンと干渉しないよう、このような形態になっていると思われるが。。
結果、VGAクーラー交換時の写真のようにVGAクーラーは前回掃除した後、半年でホコリだらけになっていた。VGAクーラー交換後、ケースサイドにもフィルタをつけ、さらに夏に向けてファンも取り付けることにした。
取り付けるフィルタは、アイネックス社のファンフィルターCFF-120Zで、12cmのものである。ファンガードとフィルタ、フィルタカバーの3つで構成されており、水洗い可能なフィルタをファンガードとフィルタカバーでサンドイッチする。Three Hundredの前面フィルタと同様に、フィルタの取り外し及び水洗いが可能なことなどからこれを採用した。
テーパーネジで固定するのはファンガードのみ。フィルタとフィルタカバーはファンガードにはめ込み、フィルタカバーのツメによって固定される。ぐらつきは無く、しっかり固定されるため、振動などによるビビリもない。
吸気のファンはENERMAX PCケースファン アポリッシュ12cm シルバー UCAP12-Sを採用した。特に理由は無いのだが、LEDの付いているファンをちょっと付けてみたくなった、、といったところか。LEDが付きっぱなしだと煩いのでOFFにできるスイッチがあるのがうれしい。
加工&取り付けは特に難しくない。Three Hundredのサイドのメッシュについては測ったところ幅1.1mm、高さが0.8mmのスチールであった。このくらいの細さであればニッパで切れる。もっと分厚かったらハンドニブラが登場するところだ。
パチッ、パチッと一本ずつ切断していく。
切断完了。バリ取りは特に必要ない。
メッシュが切り取れれば、フィルタとファンでサンドイッチし、テーパーネジで固定する。
ケースカバー外側。テーパーネジは黒があればもっと良かったが、フィルタカバーがあるので問題なし。
ケースカバー内側。スイッチはLEDのON/OFFの切替スイッチ。
フィルタとフィルタカバーをはめ込み、ケースに戻す。ファンの電源を接続すれば完了である
LEDの色は青に見えるが実際は白色である。
これでThree Hundredのケースがつけられる場所にはすべてファンが付いたのだが、一つ気がかりなのは、エアフローではなく、吸気と排気のバランスである。
短冊状のティッシュを5インチベイドライブ脇の隙間に持っていったところ、吸い込まれてしまった。
吸い込まれるティッシュ
どうやらケース内が負圧状態のようである。 排気過多ということだ。この状態だとフィルタ以外のケースの隙間からも空気を吸い込むため、そこからホコリが進入することになる。
排気側のファンは14cmが1個、12cmが2個、吸気側は12cmが3個のため、仮に同サイズの場合の風量が同一であれば吸気ファンより排気ファンの方が仕事量が多いこととなる。できれば多少の正圧に持っていきたいところだ。対策としては排気ファンの回転数を落とすことだが、排気側の回転数は付属のファンコンにより最低回転数となっている。このため、今回は吸気側の回転数を多少上げることとしたが、正圧まで持っていこうとするとファンの回転数を相当上げなければいけないこととなり、かなり煩くなってしまうため、最終的に負圧状態を軽減するまでしか持って行かなかった。
とはいえ、今までホコリのメインエントランスとなっていた場所にフィルタを付けることで掃除の頻度は軽減できるはずだ。今回はここまでとし、余裕があればエアフローの多いファンに交換することとする。(このファンは低回転数にて30cfm程度)